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検索結果 全1036作品
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小説 岸辺に生う 初出年: 2012年
人間・田中正造の生と死(上) 《目次》 プロローグ――野焼き 第一章 故郷の懐の中で 第二章 青春の挫折を糧に 第三章 新聞人から政治家へ 第四章 鉱毒との熾烈な闘い プロローグ――野焼き 一面、炎の海である。 見渡す限り
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小説 岸辺に生う(下) 初出年: 2012年
人間・田中正造の生と死(下) 《目次》 第五章 谷中村民とともに 第六章 悠久なる流れの中へ エピローグ――遊水地の風景 第五章 谷中村民とともに 足尾銅山の鉱業停止をひたすら求め続けていた多くの被害民にとってそのこと<
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詩 詩集『円』(抄) 初出年: 2012年
序詩 円 少年の頃 大きな円を描こうと 投企の世界へ この身を投げ入れた それから 苦の遊戯を たび重ねながら いろんな人に出会い そして別れた 中に偉大な心の持ち主や 優美な女人もいた さまよい歩いた霧の街や
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詩 詩集『あたらしい太陽』(抄) 初出年: 2012年
序詩 あなたが母の胎に宿った頃 天の息吹に託された 一つの名前が いのちの水晶に刻まれています ウルトラマンの人形 ―江ノ電にて― 江ノ電の窓辺に凭(もた)れ 冷たい緑茶を飲みながら </p
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評論・研究 芸術としての俳句のあり方について ─ 社会性をベースにした詩性の確立 初出年: 2011年
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小説 タグ 初出年: 2011年
文藝館フォーマット /* 表題・見出し */ {表題} 電子文学館 {表題終} フォーマット 凡例 サンプル /* アンカー付見出し */ 電子文藝館 フォーマット 凡例 <h3 class="mokuzi" i
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評論・研究 Love for Nowhere and Musical Bliss 初出年: 2011年
14 Later Poems of 谷川 俊太郎 TANIKAWA Shuntaro by 高市 順一郎 TAKACHI Jun’ichiro <p class="separat
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詩 詩集『「ら」』(抄) 初出年: 2011年
「ら」 ハ長調「ら」の音 どんな言葉をはなす国でも おなじ音程の産声をあげて 人は泣きながら 生まれてくるという 疑うことも 媚びることも 恥じらうことさえ知らずに かがやくほどの裸身をさらして まっ白な朝 私もそうして生まれた その身を幾重もの衣で
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詩 詩集『ひまわりキッチン――あるいは ちょっとペダンチックな原色人間圖鑑』抄 初出年: 2011年
夢明かりの果て ――安西均「この歌は何にまつはりうたいしか」による本歌取りの試み 袋小路に踏み込んで あやうく踏みくだきそうになってしまった思い出。 赤ちょうちん、ドブ板を渡る下駄の音 木洩れる奥居のかすかな天女の香 おまけに、釣瓶井戸辺の少女が、地球に話しかけている。 心の傷口に風がたわむれ </
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随筆・エッセイ ガリラヤのカナ(抄) 初出年: 2011年
第一章 カナで何が起こったか ヨハネ福音書の特異性 ヨハネ福音書は、他のマタイ・マルコ・ルカ各福音書にはない独特のリズムに揺動している。 ヨハネ福音書以外のマタイ・マルコ・ルカ各福音書は共観福音書と呼ばれるが、ヨハネ福音書はそれらとは一線を画したものとされる。 ヨハネ福音書はその思想性・霊性において、共観福音書をしのいでいる。 それはまず、あまりに有名な冒頭から開示される。 「初めに
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短歌 歌集『オリオンの剣』(抄) 初出年: 2011年
オリオンは剣(つるぎ)を持つや寒々と冬の夜空の漆黒ふかく 地層断面 おだやかに星を見上げることもなくただ一心にキーボード叩く みずからを咎むべきことある夜は顔を洗えり幾度となく 埋み火のごとき心よ日曜に日すがら読めり北欧神話 ひたむきに海を見ていた少年期青の深きは忘れ難しも
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詩 プラネット・アースの旗の下に 初出年: 2010年
たとえば 古代ギリシャの彫塑であるなら 顔を欠き 腕を欠いても その背後に隠れている何かを ある時は眼 ある時は耳 ある時は心で 視ることもできるだろう だが 21世紀のいま おそらく この水の惑星は 引き返すことのできない変貌の途上にある それで ぼくたちは眼を閉じるのだ 両手をひろげて立ちすくむのだ  
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詩 少 年 初出年: 2010年
ここから広島の郊外 夏草の残る練兵場 午前八時十五分 少年はこんなに朝早くから 昆虫でも探しにやってきたのだろうか 突然 一条の閃光が少年を貫いた 彼は一本の火柱となった 一瞬 炭素と化した少年は 焦土に大の字に横たわり 空洞の眼を大きく見開いて 天を睨んだ 空洞の口を大きく開いて天に叫んだ 母を呼んだか 兄弟を 友を呼んだか 痛みの叫びか 一本の歯も
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小説 ほたるの恋 初出年: 2010年
第一章 蛍 火 ひとすじの川がある。 誰が名付けたかは知らぬが「思いの川」と呼ばれ、その名の通り多くの人々の思いを抱きながら流れている。 その川の畔に、かつて一軒の家があった。小夜子(さやこ)と日向子(ひなこ)の姉妹が生まれ育った家である。川が大きく曲がって淵になっ
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詩 哀しみなどというものは 初出年: 2010年
哀しみはないのだ 哀しみなどというものは いま 終の間際にあろうとも すっかりの骸に もう野晒しが似あうとしても そのときそれまでの生が はたして生などあったのか もはや憶い出せなどしなくとも そうでなければあのように 吹いてはゆけない 風はすぎる 立ちどまる哀しみなどなくあのように 風はすぎる </p
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評論・研究 全身芸術家・高村光太郎の実像 初出年: 2010年
今回の講演では、「全身芸術家・高村光太郎の実像」という演題で、お話をしたいと思っていますが、私は、ジャーナリストとして活動しているので、詩人でも、研究者でもない。ひとりの市井の読者として対応しているから、高村光太郎について、例えば、詩人として詩作体験を踏まえて何かを語る訳でも、評論家や研究者として、人物論を語る訳でもないということを予めご承知置き願いたい。私の話のポイントは、全身芸術家という聞き慣れないことばにあると思っていますので、このキーワードが、でてきたところは、注意して聞いて下さるとありがたいです。 <
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詩 世界でたった一羽の青い大きな鳥 初出年: 2010年
空が青い大きな鳥でなくて良かった 碧い大きな鳥だとしたら 飛び去っている こんなに汚れた地球を捨てて キッチンで食器を洗う 良い香りの洗剤で 輝く白い皿 グラス 銀色のスプーン 汚れよさようなら 美しい食器たちでワタシは満足 皿からグラスからスプーンから離れた汚れたちは 水と旅をしている <
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詩 時の声が聞こえてくる(抄) 初出年: 2010年
たんぽぽよ たんぽぽの花が 野原を うめつくす 線路は春にうもれて この風景を 越え あの日に つながっていく たんぽぽよ もう帰れない あの春の日にも 咲いていたね はじめてのわかれ 指切りをした ふたりの足もとで 咲いていたね
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詩 津軽・抄 初出年: 2010年
鬼灯(ホズギ) 倉の白壁(スロカベ)サ 秋陽(シ)コ照(アダ)てだ 軒下
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随筆・エッセイ BASIC & FUN 初出年: 2010年
キッチングッズ、器から、文房具、バック、コスメまで MIKI USUIの雑貨ライフ はじめに 職業柄、モノはたくさん持っているほうだと思います。買い集めているというよりは、モノとの出会いが多いので、結局、手に入れる機会が多くなるのでしょう。この本を執筆するにあたって、何をとりあげようかとかなり迷いました。2008年6月末から、ここサンフランシスコで暮らしているのですが、東京の家に残してき