コラム

作品との出会い


櫻井 千恵
2016/05/13

 小田原の文芸愛好会で今年の秋の文学散歩は神奈川県二宮町と決まった。  二宮町は徳富蘇峰記念館や、南駅前に建つガラスのうさぎ像で有名だが、わけても夭折の作家・山川方夫終焉の地であることに心を惹かれる。  電子文藝館では昨年12月にその彼の短編小説『待っている女』が掲載された。また『他人の夏 ...

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作家の「造語」が残るとき


大原 雄
2015/07/31

 日本ペンクラブの「電子文藝館」では、いろいろな作家たちの作品を電子化して、インターネットでいつでも読めるようにしている。「文藝館」という看板を掲げているので、文芸作品の掲戴が多くなる。  たまには、違う分野の作品も読む ...

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新哲学の道


向山 肇夫
2015/02/13

―ノートルダムからエッフェルへ    今年も何人の若い日本人が休暇旅行でパリを訪れたろうか。パリでは、映画「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台になったルーブル美術館を訪れるのもよし、ヴェルサイユ宮殿を見学するのもよい。しかしもし許される自由時間があれば ...

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モントリオール、最高!


小張 アキコ
2014/11/07

 第37回モントリオール世界映画祭で最優秀芸術貢献賞に輝いた「利休にたずねよ」の田中光敏監督が「モントリオールは最高だ!!!」と言うのを私は何回も聞きました。  2013年、日本映画「利休にたずねよ」はコンペ作品に選ばれました。  物語は日本の中世 ...

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リニューアル採点


加藤 弘一
2013/06/07

 この数年、文学部の学生に電子メディアの基礎知識を教える授業のレポートに電子文藝館と青空文庫の使いかっての比較を出題している。わたしが電子文藝館の委員だということは伝えてあるが、学生はそんなことはおかまいなしに書きたいほうだい書いてくる。青空文庫の方がはるかに使いやすいという意見が大多数であるが、忌憚のない意見だけに電子文藝館のリニューアルには参考になった。  2011年度までは旧サイトを対象にしていたが、2012年度は新サイトに変えた。リニューアルの結果がどうでるか、こちらが採点される立場である ...

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新着作品

お知らせ

電子文藝館は、2016年11月に開設15周年を迎えます。

 デジタル時代を迎え、文字でものを書くという表現行為をする私たちにとって、デジタル環境の進化に遅れずに同伴することは必須の行動です。15年前、私たち日本ペンクラブの有志が集い、機関決定を経て、2001年11月26日の「ペンの日」(日本ペンクラブの創設記念日)に、日本ペンクラブの中に電子文藝館委員会が創設され、その活動の場としてデジタルライブラリー機能を持つ「電子文藝館(デジタル・ライブラリー)」を開設しました。


 「電子文藝館」に掲載されている作品は、作品掲載に当って、以下のような3つの大きな源泉をもっています。


 1)ひとつは日本ペンクラブの会員(先達の会員も含む)から出稿です。これは「会員」である平等な権利と自由意思にもとづき、原則(国際ペン憲章を遵守すること。個人の誹謗中傷や露骨に不用な差別的言辞などは避けること。より多くの会員に作品掲載の場を確保するため、ある程度の字数制限を許容すること。作品掲載作業をスムーズにするための著者自身による厳密な校正を行なうなど)のほかは、国民の知る権利から負託された言論表現の自由を最優先することにしています。


*もし、かりにその表現や言論により何らか問題の生じた際は、著者の思想信条において「個別に対処する」ことを原則として、委員会は関わりを持ちません。ペンクラブを退会した後も電子文藝館では作品の取り下げの要望が会員からない限り掲載を続けることが出来ます。


*なお、会員向けの作品掲載要領は日本ペンクラブのホームページに掲載されています。作品の受付は、ペンクラブ事務局が対応しますので、担当者にご相談ください。


 2)作品掲載は、日本近代文学の山脈が鳥瞰できるようにという思いから幕末期から現代まで百数十年に及ぶ軌跡を対象とするようにざっくりとした網をかけています。


 ペンクラブ創立以前の創作者・執筆者、またペンクラブに入会していないものの、近現代日本文学の歴史に優れた創作や執筆で寄与した人は、電子文藝館委員会(編輯室)の判断に基づき掲載を勧めることがありますので、ご協力ください。著作の権利保護期間中のものは権利関係者(当該の権利者、あるいは権利継承者)の許諾を得た上で、随時適宜に氏名と作品を顕彰し大切に掲載・保存したい、と思っております。


 3)日本文学を世界に発信するため、2010年の国際ペン東京大会開催を機に電子文藝館には、日本文学の英訳作品を掲載する国際版(インターナショナル・エディション)を設けています。日本ペンクラブの歴代会長の英訳作品、休刊となった「ジャパン・ペン・ニューズ」(英語版ペン会報)掲載の英訳作品などを読むことができます。今後とも継続して英語のみでなく多言語に翻訳された作品の掲載を目指します。


 デジタル環境は、この15年間だけでも、大きく変革され、さらにその流れは加速しております。それでも、活字で紙に印刷された状況に比べると、文字をめぐる電子的な環境には、まだまだ「制約」があります。そういう制約をうけながらの作品掲載です。 


 近代日本文学史の作品群という香りはできるだけそのままに近い形で読者の手にお届けしたいと思っていますので、歴史的な表記も可能な限り尊重し、本字、旧かな、ルビを遣った作品も送り出しております。作品が受信されるどんな機器でもできるだけ「文字化け」せぬよう配慮もしています。ただし、それでも、技術的に表記不可能な漢字や記号もまだまだあります。デジタル環境の技術的な進歩を待つ部分も多々あります。それまでは、編輯室の「約束」に従って、適宜に工夫しながら発信を続けることもお許しいただかなければならない、と思います。どうぞ、ご理解ください。


 同じ作品でも、版により、また刊行時期により、また著者の推敲により、表記などに若干の異同のある場合があります。作品価値を左右する差異でないかぎり、編輯室の判断により使用した底本や参考本を尊重して、訂正した旨を明示することにしています。これは、電子文藝館開館当初からの方針です。作品に研究対象としての厳密さを求めるよりも、将来の社会を背負い立つ若い読者にも日本近代文学の作品群を読んで楽しまれることを優先しているからです。この点もご理解をいただければと思います。



                 日本ペンクラブ電子文藝館・館長/浅田次郎
                 電子文藝館委員会・委員長/大原雄   


被災地見舞い

 日本ペンクラブ電子文藝館は、今回の東日本大地震(東北関東大震災)で犠牲になられたすべての方に対して心から哀悼の意を表します。行方不明の方には、一人でも多くの生命が救済されるよう切実に願っております。また、全ての被害者の方に、改めて、お見舞いを申し上げます。




 いま、私たちは、大地震と大津波に見舞われた被災地への救助もままならず、もどかしい思いにかられています。とりわけ、惨事を重篤にするとともに拡大した原子力発電事故と事故に伴う放射能汚染については、自然災害に端を発したとはいえ、人災の要素が濃くなっているなかで、国民的な危機感を共有し、真実を世論に訴えていきたいと思っております。




 日本ペンクラブでは、2008年2月に、「災害と文化 叫ぶ、生きる、生きなおす」というテーマで世界PENフォーラムを、さらに、2010年9月には、「環境と文学 いま、何を書くか」というテーマで国際ペン大会を、いずれも東京で開いてきました。私たちに何ができるのか、会員それぞれの活動もさることながら、表現活動をする者たちの団体として、惨事の真因をさぐり、二度とこのような事故が起こらないようにするために、人智の限りを尽くし、国を挙げて、対応策をとること、それが責務であると痛感しております。




 一日も早く被災の地が恢復するとともに、再び、健やかな日々が戻って来て、心置きなく、以前のように本を読む愉しみが享受できるように、「言葉の力」を信じて声高く、『東北再興あってこそ、日本再興』と、叫びたいと思います。






                       日本ペンクラブ電子文藝館