作家の「造語」が残るとき
日本ペンクラブの「電子文藝館」では、いろいろな作家たちの作品を電子化して、インターネットでいつでも読めるようにしている。「文藝館」という看板を掲げているので、文芸作品の掲戴が多くなる。
たまには、違う分野の作品も読む。労働経済学専攻の東京大学社会科学研究所の
この本に日本ペンクラブの第十代会長を務めた遠藤周作の名前が出て来る。
「希望学の旅は、苦しいこともありましたが、それ以上に楽しい出会いの多かった、
「苦楽しい」思いの成果として結晶された遠藤文学作品を愛して止まない愛読者にとって、遠藤周作の「造語」は、死後も、死語にならず、新しい希望学という学問の道標となっているようなので、紹介した次第である。遠藤周作の鋭い造語感覚が、新しい時代の学問を後押ししている。作家は、ときに、いろいろな言葉を作るが、浮沈が激しく、それが死後も別な分野で生きる、ということは、やはり珍しいのではないか。
電子文藝館には、遠藤周作の作品では、「白い人」と「A FORTY-YEAR-OLDMAN」(国際版・International Edition)が所収されていて、読むことが出来る。
日本ペンクラブ 電子文藝館編輯室
This page was created on 2015/07/31
背景色の色
フォントの変更
- 目に優しいモード
- 標準モード