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Rルート156(抄)

目 次

 水滴になって

決心の塊

いろんな外的刺激が重なる

内向き姿勢を強めた

生への叫びを発し

均衡を保っている

透明な球体に近い世界

社会状勢を的確にとらえる

未来を予測しているかのように

冷静に居座っている

自然の状況変化

人間社会とよく似たところがある

雨や風 エネルギー

それらを包括して

人間社会を見つめている

 対 話

年齢を重ねる

その都度

将来 何の役に立てるのだろう

古来より利用されていた

そのことは 知っていた

チェンソーがうなる

温もりと冷たさを感じながら

安堵し

身を任せる

かたち

さりげなく現した時

感じて下さい

僕の命 あなたの命

僕の仲間たちが

鋭く 優しく

刻まれている

精一杯の思いやりで

人間との対話

 人間として

青い真珠のようだ

上空からのメッセージだった

透明なベール

すっぽり包み込んでいる

無色無臭オブラート

今 異変が起きている

アリストテレス以来の生物学

地球に住む一人の人間

飛騨屋の住民として

何か やらなければならない

地球が壊れないうちに

快適な居住空間

グルメへの追求よりも

人間としての使命

他の生物に 申し訳ない

日本ペンクラブ 電子文藝館編輯室
This page was created on 2009/12/10

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道元 隆

ミチモト タカシ
みちもと たかし 詩人。富山県生まれ。主な著作は詩集『Rルート156』(北國新聞社)。

掲載作は同詩集より抄録。

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